キリシタン弾圧についてどこで触れたのか、はっきりと覚えてません。

高校生の時の日本史で触れたのでしょうか。

試験範囲ではなかったし、詳しく授業で説明があった記憶はありません。

宗教を弾圧した歴史よりも、なぜ信徒たちは信仰を捨てなかったのかに
興味がありました。

祈ったところで暮らしが楽になるわけでもなく、幕府に怯えて信仰を守る日々。

それはなぜなのかが疑問でした。

今でも疑問ですが。

ワタクシは浄土真宗で生まれた時から初詣、七五三、
お葬式くらいの宗教行事しか経験してません。

毎週お寺に行くなどという習慣ももちろんありません。

ありふれた意見ですが、「キリスト教弾圧でひどい目にあうんだから、
さっさと改宗すればいいのに、なんでしなかったんだろう」くらいしか
思っていなかったです。

尻の青い頃は時にそうでした。

遠藤周作さんの作品で、初めて読んだのは「沈黙」です。

いつ頃かは覚えてませんし、なぜこの作品に惹かれるのかもわかりません。

マーティンスコセッシ監督で映画化されましたが、
原作を裏切らない良質な作品でした。

この作品を実写化するのは、すごく嫌だったんですよ。

原作の世界がぶち壊れる。それほど描写が難しい作品です。

メッセージ性はありません。物語は淡々と進んでいくだけです。

 

井上筑後守と役人は繰り返し
「ただ踏みさえすればそれでいい。
踏んだとて、心底の信仰がどうなるのでもない。」
と信者に踏み絵を踏むように迫ります。
ですが踏み絵を踏んだら信仰を捨てるように幕府は仕向けるのです。
改宗させるだけでなく、隠れている信者を探し出させ、
キリスト教徒を根絶やしにしようとするのです。

主人公のロドリゴは祈りながら、何もしない神に苛立ちを覚えます。

祈っても何をしても、奇跡も何も起こりません。
信者は拷問にかけられ殺されていくのです。

なぜ命を落としてまで信仰を貫くのか。

そこまで神を信じられるのか。

キリスト教信者でもなんでもないワタクシには理解ができません。

だからこそ、遠藤周作氏のキリスト教に関する作品に惹かれるのでしょう。

 

映画のラストは原作とは違いますが、バッドエンドととるか、
ささやかなハッピーエンドととるかは、
捉え方はオーディエンスで違うんでしょうね。

みなさまにとって、今日がよい1日でありますように。